録音した自分の声が下手に聞こえる理由|聴き直しで伸びる録音練習のやり方

結論:録音した自分の声が下手に聞こえるのは、才能がないからではなく、歌っている最中の自分には自分の声が客観的に聞こえていないからです。そのズレに気づけること自体が上達の入口です。一曲通しで録るのをやめて、ワンフレーズずつ録っては聴く練習に変えると、録音はショックの道具から上達の道具に変わります。
この記事でわかること
録音した自分の声が下手に聞こえる理由
録音を聴いて落ち込むだけで終わる人の共通点
ワンフレーズ録音で伸びる練習のやり方
録音を聴くときにチェックするポイント
ウタ子「この前、自分の歌を録音して聴いたの。もう二度と聴きたくない😵」
MASAYAH「わかる。あれ、最初はほんとにきついよね」
ウタ子「え、あなたでもきついの? 自信満々のくせに」
MASAYAH「今は平気。きつかった時期を越えたから、自信満々なの😏」
ウタ子「なにそれ。で、録音って聴いたほうがいいの? メンタル削れるだけじゃない?」
MASAYAH「聴き方を変えれば削れない。むしろ一番の先生になるよ」
ウタ子「先生、目の前にいるんだけど」
MASAYAH「僕は毎日そばにはいられない。録音はいてくれる🎓」
録音した自分の声が下手に聞こえる理由
結論:歌っているとき、自分の声は頭の骨を伝わる音と混ざって聞こえています。録音には空気を伝わった音しか入らないので、普段の自分の印象とズレて聞こえます。さらに、歌っている最中は音程やリズムのズレに気づきにくく、録音で初めてそれが聞こえてきます。
自分の声を録音して「誰これ」と思うのは、誰にでも起きることです。自分の耳に届く自分の声は、体の内側を通ってきた響きが混ざっていて、実際に周りに届いている声とは違って聞こえます。
もう一つの理由は、歌っている最中の人は「歌うこと」で手一杯だということ。レッスンでも、オクターブ跳ぶところで音程が低くなる癖がある生徒さんは、たいてい録音を聴いて初めて気づきます。歌っている本人の頭の中では、ちゃんと合っているからです。
だから、録音を聴いて「下手」と感じるのは、耳が悪いからではありません。むしろ、ズレに気づける耳がある証拠です。
録音を聴いて落ち込むだけで終わる人の共通点
結論:落ち込むだけで終わる人は、一曲まるごと録音して、全体の印象だけを聴いています。全体を聴くと「なんか全部ダメ」という感想しか残らず、次に何を直せばいいのかがわかりません。
これは僕自身の話でもあります。ニューヨークでボイトレを受けていた頃、最初は先生に言われた発声練習をやって、そのあと一曲通して歌う、という練習をしていました。でも、なかなか伸びている実感がなかった。
変わったのは、ワンフレーズ歌っては録音して、聴き直す方式に切り替えてからです。「なぜこの発声練習をするのか」「このフレーズのどこに注意するか」を決めてから、短く録って、聴いて、直す。そこから、やっと理解と成長がつながり始めました。
配信をしている人も同じで、歌いっぱなしでアーカイブを聞き返さない人は、客観的な手がかりがないまま回数だけを重ねてしまいます。歌った回数と上達は、思ったほど比例しません。
練習とボイトレの役割の違いについては、こちらでも詳しく書いています。
ウタ子「ワンフレーズずつって、めちゃくちゃ時間かからない?😒」
MASAYAH「かかる。レッスンでも、一時間やって三行しか進まない日なんて普通にある」
ウタ子「三行!? 一曲終わるの何年後よ」
MASAYAH「でも、その三行は確実に変わってる。パズルを一ピースずつはめてる感じ」
ウタ子「地味だなあ。もっとこう、一発で上手くなる方法ないの」
MASAYAH「あったら僕が独り占めしてる😏」
ワンフレーズ録音で伸びる練習のやり方
結論:①直したいフレーズを一つ決める、②そのフレーズだけ録る、③聴いてズレを一つだけ見つける、④直して録り直す、の繰り返しです。スマホの録音機能で十分にできます。
ステップ1|直したいフレーズを一つ決める
一曲の中で、いつも苦しい・自信がないフレーズを一つだけ選ぶ
選んだら、そのフレーズで「何を意識するか」を一言で決めておく(例:語尾を伸ばしすぎない)
ステップ2|そのフレーズだけ録る
伴奏と一緒でも、アカペラでもかまわない
スマホは口から少し離して、机の上などに置いて録る
ステップ3|聴いてズレを一つだけ見つける
全部を直そうとしない。一回の聴き直しで見つけるのは一つだけ
気になったところは、原曲の同じ場所と聴き比べる
ステップ4|直して録り直す
見つけたズレだけを意識して、もう一度録る
前の録音と聴き比べて、変わったかどうかを確かめる
「録って、聴いて、一つ直す」を何度か回したら、その日は終わりにして大丈夫です。量より、毎回一つずつ確実に変えることのほうが効きます。
録音を聴くときにチェックするポイント
結論:一度に全部を聴こうとせず、音程・リズム・言葉・声の質のうち、毎回一つだけに耳を絞ると、ズレが見つかりやすくなります。
チェックする項目 | 聴きどころ |
音程 | 音が高く跳ぶところ、低く下がるところで、原曲より低くなっていないか |
リズム | 歌い出しが遅れていないか、語尾が伴奏より長く残っていないか |
言葉 | 歌詞が聞き取れるか、言葉の頭がぼやけていないか |
声の質 | サビで急に声が硬くなったり、押しつぶしたような声になっていないか |
音程のズレが多い人は、録音の前に「自分で出した音を、楽器やアプリの音で答え合わせする」練習を挟むと、聴き直しの精度が上がります。
一人で客観視するのには限界もあります。独学と教室の使い分けは、こちらで正直に比べています。
🤔 よくある誤解Q&A
Q. 録音した声が下手に聞こえるのは、本当に下手だから?
A. いいえ。録音の声は、普段自分が聞いている声と聞こえ方が違うので、誰でも違和感を覚えます。ズレに気づけるのは、耳が育っている証拠でもあります。
Q. 録音は一曲通しで録らないと意味がない?
A. いいえ。一曲通しは全体の確認には使えますが、練習としてはワンフレーズずつのほうが直す場所がはっきりします。
Q. 良いマイクがないと録音練習はできない?
A. いいえ。練習のための聴き直しなら、スマホの録音機能で十分です。大切なのは機材より、何を聴くかを決めておくことです。
❓ よくある質問(FAQ)
Q1. 録音した自分の声が下手に聞こえるのはなぜですか?
A. 歌っているときの自分の声は、体の内側を伝わる響きと混ざって聞こえているためです。録音には周りに届く音だけが入るので、印象がズレます。また、歌っている最中は音程やリズムのズレに気づきにくく、録音で初めて聞こえてきます。
Q2. 歌の録音練習はどうやればいいですか?
A. 一曲通しではなく、直したいフレーズを一つ決めてそこだけ録り、聴いてズレを一つ見つけ、直して録り直す、という流れを繰り返します。スマホの録音機能で十分です。
Q3. 録音を聴くときは何をチェックすればいいですか?
A. 音程・リズム・言葉・声の質の4つのうち、毎回一つだけに絞って聴きます。一度に全部を聴こうとすると「全部ダメ」という印象しか残らず、次に直す場所がわからなくなります。
Q4. 録音を聴くのがつらくて続きません。どうすればいいですか?
A. 一曲まるごと聴くのをやめて、ワンフレーズだけを聴いてみてください。前の録音と比べて変わったところを探すようにすると、聴き直しが「ダメ出し」ではなく「変化の確認」になります。
✏️ まとめ:録音は、毎日そばにいる先生
録音した自分の声が下手に聞こえるのは、才能の問題ではなく、歌っている最中には自分の声が聞こえていないだけです。そのズレに気づけたなら、もう上達の入口に立っています。ワンフレーズ録って、一つ直す。それを積み重ねた分だけ、歌は確実に変わっていきます。
ウタ子「録音、もう一回だけ聴いてみようかな。ワンフレーズだけ😅」
MASAYAH「それでいい。一つ直せたら、その日は勝ち」
ウタ子「…なんか今日、ちょっと優しくない?」
MASAYAH「僕はいつも優しいよ。君が聴き直す勇気出したから、ちゃんと応援したいだけ」
一人でやってみて「これ合ってるのかな?」となったら、無料体験レッスンで一度プロの耳を借りてみてください。
今日もどこかで、あなたの歌がちょっと良くなりますように。

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著者:MASAYAH
明治大学経営学部国際経営学科卒。ニューヨークとロサンゼルスでボイストレーニングを受けながら、日米のメジャーアーティストの制作に関わる。新宿にラニーボーカルスクール東京を創設しこれまで約3,000人をボイトレ指導。テレビやYouTubeなどメディアにも多数出演。


