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ボイストレーナー資格で挫折しない5つの習慣化|IF-THENで自動的に続く

2025年8月2日
読了時間: 9分

更新日:9月17日

同じ人物の身支度から出勤までの一日の流れを並べた写真

結論:三日坊主は性格ではありません。「始める合図」が決まっていないだけです。やる気が出るのを待つのをやめて、行動が勝手に始まる形を先に作れば、続けるための気力はほとんど要らなくなります。


ただ、先に正直に言っておきます。世の中でよく勧められる「SNSで公開宣言する」は、少なくとも僕にはまったく効きませんでした。この記事では、実際に効いたものだけを5つ書きます。


この記事でわかること

  • 始める合図の作り方(IF-THENプラン)

  • 座学と発声で、時間の取り方を変える理由

  • やる気ではなく摩擦を減らすという考え方

  • 宣言しなくていい人のための続け方

  • 止まった日から戻るときの入口





ウタ子「私、教材を買った日がいちばんやる気があります」




MASAYAH「分かります。あの日がピークですよね」




ウタ子「あっさり認めますね」




MASAYAH「僕、ニューヨークで習い始めたとき、1年半なにも上手くなりませんでした。地味な基礎練ばかりで、三日坊主の自分には本当に苦痛で。何百回辞めようと思ったか分かりません」




ウタ子「それでも続いたのは、意志が強かったから?」




MASAYAH「いえ。仕組みが無かったから、毎回すごく苦しかっただけです。だからこの記事を書いてます」




仕組み① 始める合図を、すでにある予定にくっつける


結論:「いつ・どこで・何を」を1つの文にして、すでに毎日やっていることの直後に置く。これがIF-THENプランです。やる気の有無を判断材料から外すのが目的です。


書き方は本当にこれだけです。

  • もし【すでにある行動】が終わったら → そのとき【10分で終わることを1つ】やる


例えば「もし歯磨きを終えたら、そのとき机に座って動画を10分だけ見る」。「もし通勤で駅に着いたら、そのときホームのベンチでリップロールを3分」。ポイントは、判断が入る余地を消すことです。「今日やるかどうか」を毎回考えている限り、考えた回数だけ負けます。


くっつける先は、すでに絶対やっていることにしてください。歯磨き、コーヒー、退勤、お風呂上がり。新しい習慣は、既存の習慣の後ろにしか居場所がありません。


仕組み② 座学はまとめて、発声は短く毎日


結論:資格の勉強には性質の違う2つが入っています。動画とテスト(座学)はまとめて1セット、発声練習は短く毎日。 ここを同じ扱いにすると、どちらも中途半端になります。


受講生の進み方を見ていて、はっきり差が出るのがここです。動画をスキマ時間にちょこちょこ見ている人は、なかなか進みません。話が途中で切れるので、毎回思い出すところからやり直しになるからです。うまくいくのは、1〜1.5時間まとめて「ステージ1つ分の動画+テスト」を一セットで終わらせてしまう形です。


そのうえで、その1〜1.5時間を「時間ができたらやる」にしないでください。金曜の夜、というように曜日と時間を決めて、カレンダーに予定として入れてしまう。 空いている時間にやろうとすると、空き時間は永遠に空きません。


発声のほうは逆で、短く毎日です。そして毎日同じメニューをこなそうとしないほうがいい。声はその日の体調で変わるので、「今日は何を1つやるか」を決めるという考え方になります。ここはこちらの記事が詳しいです。



仕組み③ やる気ではなく、摩擦を減らす


結論:続かない原因の多くは気持ちではなく、始めるまでの手数です。毎回セッティングが必要な環境は、それ自体が挫折装置になります。


やることは地味です。

  • ①マイクは片付けない(出しっぱなしにしておく)

  • ②教科書は開いたまま置いておく(閉じると開く手数が増えます)

  • ③使うアプリはスマホの1画面目に置く(探す時間がそのまま摩擦です)


それから、もう1つ。どうしても家で始まらない人は、場所ごと変えてしまうのが早いです。これ、生徒さんにもよく言うのですが、同じ部屋・同じ椅子でいつもと違う自分になろうとしても、たいてい3日で戻ります。周りだけでなく自分自身が、その部屋での自分を覚えているからです。図書館でも、カフェでも、貸しスタジオでもいい。「そこに着いたら勉強する人」という新しい自分を、別の場所で始めるほうが近道です。




ウタ子「引っ越せってことですか」




MASAYAH「そこまでは言ってないです。椅子を変えるだけでも変わりますよ」




リボンのかかった贈り物と、丸めた修了証。紙吹雪が散ったオレンジ色の背景

仕組み④ 「これが何に効くのか」を先に自分へ渡す


結論:ご褒美より効くのは意味づけです。その練習が自分の歌のどこに効くのかが見えていると、同じ地味な練習でも続きます。


僕がレッスンでよく使う言い方があって、「これ、志望校の過去問に出ますよ」と伝えるんです。すると急に目つきが変わる。やらされている練習が、自分の目的に直結していると分かった瞬間、人は勝手にやります。


だから勉強を始める前に、1行でいいので自分に渡してください。「このステージは、あの曲のサビで喉が締まるやつを直すためにやる」。この1行がないと、地味な基礎練はただの作業になります。僕の1年半は、まさにこれが無かった時間でした。やっていることの意味が分からないまま続けるのは、続ける才能が要るんですよ。才能でなんとかするのは、やめましょう。


仕組み⑤ 宣言しなくていい


結論:公開宣言は、効く人には効きます。ただ全員がやるべきものではありません。人に言わないほうが続く人は、確実にいます。僕がそうです。


「Xで毎日投稿して自分を追い込む」みたいな話、よく見ますよね。僕もやろうとしたことがあります。結果、宣言したことを守れていない自分が毎日目に入るだけで、余計にしんどくなりました。


僕が今いいと思っているのは逆の形で、表向きは軽く、裏でこっそり真面目にやるというやり方です。表も裏も真面目にすると、息が抜ける場所がなくなって折れます。誰にも言わずに進めて、できるようになってから「実は」と言えばいいんです。そのほうが、言う瞬間も気持ちいいですし。


もちろん、人に見られていると力が出るタイプの方もいます。その場合も、全世界に向けてではなく相互報告の2人組や少人数のグループで十分です。宣言は、続けるための道具のひとつであって、続けるための条件ではありません。


止まってしまった日から、どう戻るか


結論:1日飛ばしたことは問題ではありません。問題は、飛ばした後に戻る道を用意していなかったことです。


ここで多いのが、翌日に倍やって取り返そうとして、そこでまた崩れるパターンです。倍は要りません。10分だけ再始動で十分です。というより、戻る日の目的は進むことではなく「自分はまだ辞めていない」という事実を作ることなので、内容は何でもいいくらいです。


崩れた日に何をやるかを先に決めておく話は、こちらで具体的に書いています。



そもそもどのくらいの期間で終わるものなのか、進み方の全体像を先に知っておきたい方はこちらです。



🤔 よくある誤解Q&A


Q. 続かないのは意志が弱いからですか。


A. 違います。続いている人は、始める合図と場所を先に決めているだけです。意志力は最後の微調整でしか使いません。


Q. 1日サボったら、もう終わりですか。


A. 終わりません。翌日に倍やろうとするほうが危険です。10分だけ戻れば、その日は成功です。


Q. 公開宣言はしたほうがいいですか。


A. 人によります。宣言が重荷になるタイプなら、しないほうが続きます。こっそり進めて、できてから言えば十分です。


Q. スキマ時間に少しずつ動画を見るのは効率的ですか。


A. 発声練習は短く毎日で構いませんが、動画とテストは細切れにしないほうが進みます。毎回思い出すところからやり直しになるためです。


❓ よくある質問(FAQ)


Q1. IF-THENプランの具体例を教えてください。


A. 「歯磨きを終えたら、机で動画を10分見る」「通勤の乗り換え駅に着いたら、ホームでリップロールを3分」「お風呂から出たら、発声ノートを1ページ書く」。すでに毎日やっていることの直後に置くのがコツです。


Q2. 勉強時間はまとめて取るべきですか、分けるべきですか?


A. 動画とテストはまとめて取ってください。1〜1.5時間でステージ1つ分を一セットにすると進みます。発声練習だけは短く毎日のほうが向いています。


Q3. 家族と同居していて練習しづらいのですが、どうすればいいですか。


A. 平日は声を出さずにできること(座学・呼吸・メモ)に寄せて、実際に声を出す練習を週末にまとめる形が現実的です。家で始まらない場合は、場所そのものを変えるのも有効です。


Q4. 途中から始めてもIF-THENは効きますか?


A. 効きます。いつからでも有効です。すでにある習慣の直後に置くという条件さえ守れば、開始時期は関係ありません。


Q5. モチベーションが上がらない日はどうすればいいですか。


A. 上がるのを待たないでください。上がらない日でも実行できるように、やることを10分まで小さくしておくのが設計です。


Q6. 公開宣言をしないと、締め切りが無くて緩くなりませんか。


A. 締め切りは外から与えなくても作れます。カレンダーに学習の予定を入れてしまえば、それが実質の締め切りとして機能します。


✏️ まとめ:続ける力は、設計でほとんど代用できる


始める合図を作る。座学はまとめて、発声は短く毎日。摩擦を減らし、場所を変える。意味づけを先に自分へ渡す。そして、言いたくないなら言わなくていい。この5つを今日10分で決めれば、明日からの判断はほとんど要らなくなります。


僕の1年半は、この全部が無い状態で過ぎました。何百回も辞めようと思って、それでも首をかしげながら続けていたある日、それまでバラバラだった点が急に線になった瞬間がありました。あれは頑張ったご褒美ではなくて、ただ辞めなかったから来ただけです。


だから、続けてください。かっこよく続けなくていいです。こっそりで大丈夫です。


青空に向かって両手を上げる人の後ろ姿



ウタ子「今日は何から始めればいいですか」




MASAYAH「カレンダーを開いて、今週のどこかに1時間、予定として入れてください」




ウタ子「それだけ?」




MASAYAH「それだけです。誰にも言わなくていいので」




そもそも未経験から始めて大丈夫かどうかが気になる方は、準備のほうから読むと安心できます。




これまで15年・約3,000人を教えてきたMASAYAHのラニーボーカルスクール東京が認定する、ラニーシンガーズアカデミー(LSA)では、発声理論から指導の言語化までをオンラインで学べます。自分の生活のどこに学習時間を置けるかも含めて、無料の個別相談で一緒に組み立てられます。



ラニーシンガーズアカデミーを主宰するMASAYAH

今日もどこかで、あなたの歌がちょっと良くなりますように。



歌で世界を一つに MASAYAH(手書き署名)


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著者:MASAYAH


明治大学経営学部国際経営学科卒。ニューヨークとロサンゼルスでボイストレーニングを受けながら、日米のメジャーアーティストの制作に関わる。新宿にラニーボーカルスクール東京を創設しこれまで約3,000人をボイトレ指導。テレビやYouTubeなどメディアにも多数出演。


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