ピアノが弾けなくてもボイストレーナーになれる?未経験でも大丈夫な理由
更新日:9月22日

結論:なれます。ピアノがまったく弾けないまま資格を取得し、今も現役でボイストレーナーとして活動している卒業生が実際にいます。
そして先に、こちらの手札も開けておきます。この記事を書いている僕は、譜面が読めません。 15年やってきて、一度も困っていません。
この記事でわかること
「ピアノが弾けないと無理」と思われがちな理由
ボイストレーナーの仕事の中心が発声指導である理由
ピアノ未経験から現役トレーナーになった卒業生の実際の言葉
正直に:ピアノが弾けた方が便利な場面もある話
弾けないまま始めるための学び方の選択肢
ウタ子「音楽を教える人って、ピアノ弾けて当たり前じゃないんですか」
MASAYAH「弾けたほうが便利ではあります。ただ、僕は譜面すら読めません」
ウタ子「読めないんですか」
MASAYAH「読めません。15年やっていますが、今のところ誰も困っていません」
ウタ子「それ、言っていいやつですか」
MASAYAH「言います。それで諦める人がいるほうが、もったいないので」
なぜ「ピアノが弾けないと無理」と思われてしまうのか
結論:音楽の先生=ピアノで伴奏する人、というイメージが強いだけで、ボイストレーナーの実務とは違います。
音楽を教える人、と聞いて思い浮かぶ絵ってだいたい決まっていますよね。ピアノの前に座って、伴奏をつけながら教えている姿。ピアノ教室の先生がまさにそうですし、学校の音楽の授業の記憶もそこに重なります。
でも、ボイストレーナーが向き合うのは「声」であって「伴奏」ではありません。仕事の中心が違えば、必要な道具も変わります。ここが入れ替わったまま、弾けないから自分には資格がない、と判断してしまう方がとても多いんです。
結論の根拠:仕事の中心は、弾くことではなく聴き分けること
結論:レッスンでの音出しは、アプリやピアノの単音だけで十分に対応できます。両手で伴奏を弾きこなす技術は必要ありません。
実際にピアノ未経験からトレーナーになった星まるさんは、レッスンでの音出しについてこう話してくれました。
「歌の伴奏は、音楽アプリをダウンロードして使っています。ボイトレ発声レッスン用のアプリを使う事も時にはありますが、ピアノの単音だけを弾く事で、十分にレッスンは可能です。左手伴奏は無くても問題はありません」
音程を確認するための単音とアプリがあれば、発声指導は成立します。キーボードのトランスポーズ機能を使えば、生徒さんのキーに合わせるのも指を動かさずにできます。目的は演奏ではなく、生徒さんの声に対して的確なことを言うことなので、そこに合わせて道具を選べばいいだけなんですね。
うちの卒業試験でも、この質問は毎回のように出ます。ピアノを使わずアカペラやアプリの音源で指導してもいいですか、と。答えは毎回同じで、問題ありません。実際にその形でやっている卒業生がいます。
僕が譜面を読めないまま、15年教えてきた話
結論:音楽の「正解らしさ」を担保して見える記号(譜面が読める・両手で弾ける)と、歌を教える仕事の中心は、別のところにあります。
白状すると、僕は譜面もコードも読めません。 資格講座をやっている側の人間が言うことではないのは、自分でも分かっています。
それでも書いておくのは、隠しておくほうが不誠実だと思うからです。15年、約3,000人の方の声を聴いてきて、譜面が読めないことで困った場面は本当に一度もありませんでした。
読める方が損をするという話ではまったくありません。読めれば引き出しは増えます。ただ、読めることは入場券ではない、というだけの話です。
困るのはいつも別のところです。生徒さんの声に何が起きているのかを聴き分けられないときと、それを相手に伝わる言葉にできないとき。この2つだけです。ピアノは、そこに一度も登場してきませんでした。
ウタ子「じゃあ音楽の知識って要らないんですか」
MASAYAH「発声のしくみの知識は要ります。そこはむしろ徹底的に要ります」
ウタ子「譜面とは別なんですね」
MASAYAH「別です。僕は自分の楽器のことだけは、しつこく調べ続けました」
実例:ピアノ未経験から現役トレーナーになった卒業生(星まるさんインタビュー)
星まるさんは、ピアノがまったく弾けないままLSAで資格を取得し、今は大阪にある大手音楽スクールで講師として活躍しています。取材でいただいた実際の言葉を紹介します。
Q. ピアノが弾けないことを、いつ・どんな場面で一番不安に感じましたか?
「受講前は、ピアノが弾けることが、ボイストレーナーの絶対条件だと思っていました。だから、自分には資格がないと諦めていました」
受講前は星まるさん自身も、ピアノが弾けないことを「資格がない証拠」のように感じていたそうです。この不安は、多くの方が最初に感じるものと同じだと思います。
Q. 今、レッスンで伴奏や音出しが必要な場面はどうしていますか?
「歌の伴奏は、音楽アプリをダウンロードして使っています。ボイトレ発声レッスン用のアプリを使う事も時にはありますが、ピアノの単音だけを弾く事で、十分にレッスンは可能です。左手伴奏は無くても問題はありません」
Q. ピアノが弾けなくて実際に困った場面はありましたか?
「ありません。それが…まったく無いのです」
Q. 新規の生徒さんの獲得数がエリアNo.1というお話について、ご自身ではどんな要因が大きいと感じていますか?
星まるさんは直近数ヶ月、勤務先スクールのエリアで新規の生徒さん獲得数No.1(本人談・2026年時点)という実績を出しています。その要因をこう振り返ってくれました。
「ラニーシンガーズアカデミーで学んだ知識で、生徒さんが必要とされている情報を提供し、実践して頂く事で、ボイトレで良い方向に声が変化していくのを、体感して頂けたことだと思われます。その根底にはMASAYAH先生に教えて頂いた、歌う楽しさを大切にする気持ちが有りました」
Q. 「ピアノが弾けないから無理かも」と迷っている方に、一言お願いします
「トレーナーに1番重要なのは、ピアノの技術ではありません。生徒さんの声を聴き分ける耳と、生徒さんの歌う喜びや悩みに誠実に向き合い歌うコミュ力だと思われます。簡単に言ってしまえば、思いやりのスキルさえあれば、ラニーシンガーズアカデミーの扉の向こうに、ボイストレーナーであるあなたが誕生しているでしょう。ただし、先生方と楽しく学ぶ努力は忘れないでくださいね」
ピアノの演奏力と、歌を教える力は別のスキルです。僕が何度説明するより、この実例のほうが早いと思います。
正直に:ピアノが弾けた方が便利な場面もある
結論:必須ではありませんが、弾ける方が便利な場面はあります。誇張せずお伝えします。
ここを「まったく要りません」と言い切るのは、たぶん親切じゃないので正直に書きます。
単音を弾くことに慣れていると、レッスンのテンポは少し良くなります。生徒さんが迷った瞬間に「この音です」と鳴らせるかどうかで、止まる時間が変わるからです。星まるさんも「ピアノの単音だけを弾く事で、十分にレッスンは可能」と話しているとおり、両手での伴奏までは不要でも、その単音を出す操作自体には少し慣れが要ります。
ただ、これは始める前に用意しておくものではありません。始めてから、必要に応じて身につく程度のものです。
弾けないまま始めるなら:学び方の選択肢
結論:我流で不安を抱えたまま始めるより、発声のしくみと教え方を体系立てて学ぶほうが、結果的に近道です。
星まるさんが学んだのは、ラニーシンガーズアカデミー(LSA)が発行するLSA認定ボイストレーナー資格です。発声のしくみから伝え方・レッスンの組み立て方までを全30ステージに分けて学ぶ形で、ピアノを弾ける・弾けないは受講の条件になっていません。オンライン完結で、動画は何度でも見返せます。
資格が実際に何を見ているのか、卒業試験の中身まで開示しているのはこちらです。
そして、ピアノより先に鍛えたほうがいいのは、聴いたものを言葉に変える力のほうです。
未経験からボイストレーナーを目指す全体の流れは、こちらで詳しく解説しています。
🤔 よくある誤解Q&A
Q. 音大を出ていないとボイストレーナーにはなれませんか。
A. なれます。学歴も演奏技術も条件ではありません。見られるのは、声を聴き分けて、直し方を伝えられるかどうかです。
Q. 譜面が読めないのは、さすがに致命的ではありませんか。
A. この記事を書いている僕が読めません。15年間、それで困った場面は一度もありませんでした。
Q. 伴奏ができないと、レッスンが成立しないのでは。
A. 成立します。アプリの音源や単音での音出しで十分です。実際にその形で活動している卒業生がいます。
Q. ピアノを習ってから資格を取ったほうがいいですか。
A. その順番だと、始めるのが何年も遅れます。必要になったときに必要なぶんだけ覚えるので間に合います。
❓ よくある質問(FAQ)
Q1. ピアノがまったく弾けなくても、ボイストレーナーになれますか?
A. なれます。実際にピアノ未経験のまま資格を取得し、現役で活動している卒業生がいます。
Q2. レッスン中の伴奏や音出しはどうするのですか?
A. 音楽アプリやピアノの単音で十分対応できます。キーボードのトランスポーズ機能を使えば、生徒さんのキーに合わせることもできます。両手での伴奏技術は必須ではありません。
Q3. 譜面が読めなくてもボイストレーナーになれますか?
A. なれます。ラニーボーカルスクール東京の代表であるMASAYAH自身が、譜面もコードも読めないまま15年指導しています。見られているのは読譜力ではなく、声を聴き分けて直し方を言葉にする力です。
Q4. ピアノが弾けた方が有利な場面はありますか?
A. 単音を弾く操作に慣れているとレッスンのテンポは良くなります。ただし始める前に用意しておく必要はなく、始めてから必要に応じて身につく程度のものです。
Q5. ボイストレーナーに一番必要な力は何ですか?
A. 生徒さんの声を聴き分ける耳と、その原因と直し方を相手に伝わる言葉にする力です。演奏技術ではありません。
Q6. ピアノを使わずに資格の卒業試験を受けてもいいですか?
A. 問題ありません。アカペラやアプリの音源を使った指導で受験している方がいます。
✏️ まとめ:ピアノは、始めない理由になりません
ピアノが弾けないことは、ボイストレーナーを諦める理由にはなりません。ピアノ未経験から資格を取り、現役で活躍している卒業生がいますし、この記事を書いている僕自身、譜面すら読めないまま15年やってきました。
必要なのは、伴奏の技術ではなく、生徒さんの声を聴き分ける耳と、誠実に向き合う姿勢です。星まるさんの言葉を借りるなら、思いやりのスキルです。
もし今、弾けないことを理由に止まっているなら、止まっている理由がひとつ減ったと思ってもらえたら嬉しいです。
ウタ子「ピアノの前に練習しておくこと、あります?」
MASAYAH「あります。自分の歌を録音して、聴き返してください」
ウタ子「地味ですね」
MASAYAH「地味です。でも鍵盤より先に要ります」
これまで15年・約3,000人を教えてきたMASAYAHのラニーボーカルスクール東京が認定する、ラニーシンガーズアカデミー(LSA)では、発声のしくみから指導の言語化までをオンラインで学べます。ピアノが弾けないままで本当に大丈夫か、という不安も含めて、無料の個別相談で正直にお答えします。
今日もどこかで、あなたの歌がちょっと良くなりますように。

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著者:MASAYAH
明治大学経営学部国際経営学科卒。ニューヨークとロサンゼルスでボイストレーニングを受けながら、日米のメジャーアーティストの制作に関わる。新宿にラニーボーカルスクール東京を創設しこれまで約3,000人をボイトレ指導。テレビやYouTubeなどメディアにも多数出演。


