しゃくり癖が抜けない原因と直し方|音程を「点」で捉える練習法
更新日:10月4日

結論:しゃくり癖が抜けないのは、目的の音程に届く前に、低い音から滑らせるように音を持ち上げる歌い方が習慣になっているのが原因です。音程を「後から合わせにいく」感覚をやめ、出した瞬間にその音を「点」として捉える意識に切り替えることが直し方の第一歩になります。
この記事でわかること
しゃくり癖が起こる仕組み
音程を「点」で捉える考え方
今日からできる矯正練習
意図的なしゃくりとの違い
ウタ子「音程を狙って出してるつもりなのに、なんか外れて聞こえるって言われるんです」
MASAYAH「それ、耳が悪いんじゃなくて『しゃくり』が無意識のクセになってる可能性が高いですね」
ウタ子「しゃくり、ですか?」
MASAYAH「下から音を滑らせて持ち上げる歌い方のことです。今日はその仕組みから説明させてください」
しゃくり癖が起こる仕組み
結論:音程は目に見えないため、多くの人は次の音との「距離」をうまくイメージできず、低めの音から探るように音を持ち上げていく歌い方になりがちです。
音程は鍵盤のように目で見て確認できるものではありません。そのため、次の音がどれくらい高いのかをイメージしないまま歌うと、無意識に低めの音から出発して、正しい音程まで滑らせるように持ち上げる歌い方になってしまいます。これが繰り返されることで「しゃくり」が歌い方のクセとして定着します。いわゆる後だしジャンケンのように、音を出してから正解に近づけていく歌い方だと言い換えることもできます。
音程を「点」で捉える考え方
結論:音程は「線」で滑らせて合わせるものではなく、出した瞬間にその音がすでに合っている「点」として捉える意識を持つことが、しゃくり癖を直す土台になります。
音を伸ばしている間はどうしても「線」に見えますが、その線は、最初に出した「点」が続いているだけです。つまり、声を出す瞬間の1点さえ正確であれば、その後は延長するだけで音程は保たれます。逆に、最初の点があいまいなまま声を出し始めると、後から線を修正しようとして、それがしゃくりとして表れてしまいます。音程そのものの悩みについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。
ウタ子「点が合ってれば、線は自然についてくるんですね」
MASAYAH「そうです。最初の一点さえ正確なら、あとは伸ばすだけでいいんですよ」
今日からできる矯正練習
結論:次の音を頭の中で鳴らしてから声に出す「先どりイメージ」の練習が、点で捉える感覚を養う一番の近道です。
歌う前に、次に出す音の高さを頭の中で軽くハミングするようにイメージしてから声に出す練習をしてみてください。イメージと実際に出した音がずれていないかを、毎回確認する習慣をつけます。最初はテンポをゆっくり落とし、1音ずつ「イメージ→発声→確認」を繰り返すと、狙った音を最初の一点で捉える感覚がつかみやすくなります。慣れてきたら、少しずつ元のテンポに戻していきます。
意図的なしゃくりとの違い
結論:歌唱表現として意図的に使うしゃくりと、無意識のクセとしてのしゃくりはまったく別物であり、両者を混同しないことが大切です。
ポップスやR&Bなどのジャンルでは、表現としてあえて音を滑らせるしゃくりが使われることがあります。これは狙って使う技法であり、悪いものではありません。問題になるのは、狙っていないのに無意識に出てしまうしゃくりです。まずは「点」で正確に捉える力を土台として身につけた上で、表現としてのしゃくりを選択的に使えるようになるのが理想的な順番です。
🤔 よくある誤解Q&A
Q. しゃくり癖は耳が悪いから起こる?
A. いいえ。耳の良し悪しより、音程を「点」ではなく「線」で合わせようとする歌い方のクセが主な原因です。
Q. しゃくりは全て直すべき悪いクセ?
A. 表現として意図的に使うしゃくりは別物です。無意識に出てしまうものだけが直す対象になります。
Q. 音程練習はテンポ通りに行う方がいい?
A. 最初はテンポを落として1音ずつ確認する方が、点で捉える感覚をつかみやすくなります。
❓ よくある質問(FAQ)
Q1. しゃくり癖が抜けない原因は何ですか?
A. 目的の音程に向かって低い音から滑らせるように持ち上げる歌い方が、無意識のクセになっていることが原因です。
Q2. 音程を「点」で捉えるとはどういうことですか?
A. 声を出す瞬間の1点が合っていれば、その後の伸ばしている音(線)も自然と音程が保たれるという考え方です。
Q3. 今日からできる練習はありますか?
A. 次の音を頭の中でイメージしてから声に出す「先どりイメージ」の練習が効果的です。
Q4. 意図的なしゃくりも直すべきですか?
A. いいえ。表現として意図的に使うしゃくりは別物です。無意識のクセだけを直す対象にしてください。
✏️ まとめ:しゃくりは「線」ではなく「点」で見直す
しゃくり癖が抜けないのは、音程を後から合わせにいく「線」の発想が原因です。次の音をイメージしてから声に出す練習を重ね、出した瞬間の1点を正確に捉える感覚を育ててみてください。
ウタ子「まずはゆっくりテンポで、1音ずつ確認してみます」
MASAYAH「いいですね。焦らずそのペースで大丈夫ですよ」
一人でやってみて「これ合ってるのかな?」となったら、無料体験レッスンで一度プロの耳を借りてみてください。
今日もどこかで、あなたの歌がちょっと良くなりますように。

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著者:MASAYAH
明治大学経営学部国際経営学科卒。ニューヨークとロサンゼルスでボイストレーニングを受けながら、日米のメジャーアーティストの制作に関わる。新宿にラニーボーカルスクール東京を創設しこれまで約3,000人をボイトレ指導。テレビやYouTubeなどメディアにも多数出演。


